きこりの森林・林業の教科書
②日本の森林は誰のもの?

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【境界の管理(旭川にて確認)】

国有地と民有地の境には、境界杭が設置されており、年に1度状況確認を行う。

境界杭には7タイプある。

石標 上頭部が13 cm角以上で、長さ75 cm以上の堅質な石材又は類似形の天然石を用い、頂面に十字印を刻んで中心を表示し、一面に山印を、その背面に漢字で番号を刻んだもの。
コンクリート標 上頭部が10 cm角以上又は直径13 cm以上で、その他については前号に準じたもの。
小コンクリート標 上頭部が7cm角以上又は直径8cm以上、長さ60 cm以上で、その他については第1号に準じたもの。
天然岩石標 堅固な岩石で測点に十字印を、民地等の側に山印を、国有林野の側に番号を刻んだもの。
固定地物標 コンクリート製堰堤等堅固な構造物上の境界点で、測点に十字を刻んで中心を表示し、民地等の側に山印を、国有林野の側に番号を刻んだもの。
金属標 上頭部が直径1.5 cm以上、長さ5cm以上の金属製のもので、頂面に十字を刻んで中心を表示したもの。
合成樹脂標 上頭部が4.5 cm角以上又は直径5cm以上で、長さ60 cm以上の合成樹脂材を用い、その他について第1号に準じたもの。

 なお、土地問題が発生すると想定される箇所においては、杭と一緒に、木炭や瓦片など腐敗しない物を埋設する。担当者が変わっても、文書を失っても、情報を引き継ぐための知恵である。
 境界杭は、住民間でも設置されており、境界杭を壊す、勝手に移動させる、引く抜くなどの行為は、50万円以下の罰金、5年以内の懲役と法律で罰せられる。土地争いは頻繁に発生するため、法務省が認定する「土地家屋調査士」が対応する。





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