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竹林対策
タケの生態と特徴
日本三大竹
種類 | 特徴 | 稈(かん) | 枝 | 葉 | |||||
節 | 材質 | 第一節間の穴 | 枝分かれ | 外形 | 色 | 小舌 | 肩毛 | ||
孟宗竹(モウソウチク) Phyllostachys edulis |
日本のタケ類の中で最大。高さは25m、地下茎は約15mにも成長し、タケノコは食用。 茎は竹細工等にも使用 寿命は15年程度 |
一輪状 | 粗雑 やや弾力あり |
なし | 最も多い | 小さい | 淡い緑 | 長くて山形 | 貧弱 |
真竹(マダケ) Phyllostachys bambusoides |
高さ約20mに成長し、太く長い地下茎を地面に張り巡らす。 竿は大威力生に富み、弓、竹刀、尺八、物差しや建材に利用。 |
二輪状 | 緻密 弾力あり |
あり | 少ない | 大きい | 濃い緑 | 切形 | よく発達 |
淡竹(ハチク) Phyllostachys bambusoides |
直径は3~10cm、高さは10~15m。 | 二輪状 | 緻密 弾力あり |
なし | 多い | 中位 | 淡い緑 | 山形 縁に繊毛 |
普通 |
タケは、イネ科タケ亜科に属する。
竹林の放置と周囲への拡大・侵入の影響 ●他の樹木への影響 樹高の成長に多くの光を必要としないタケの特性から、森林内に拡大・侵入することで、光を遮ってしまうことで、森林内の主要な樹木が育たなくなり、枯死に至る。 地下茎は1年間に6m以上も伸びる場合がある。一般的には2~3m程度。条件が良いと8mの記録もある。 大型の竹は、わずか2~3ヶ月で高さ20mにもなり、高木のコナラやクヌギ、スギ、ヒノキの樹冠まで達し、枝葉を繁らせます。やがて、既存の樹木は、陽光不足や土壌養分の欠乏により生育が衰えて駆逐(枯死)され、数年で竹林に転換される。 放置されたマダケの場合、稈密度は枯死稈も含めると1~2万本/haとなる。モウソウチクの場合は、1~1.2万本/ha 放置されると1年間で本数が10%増加し、竹林から竹藪となる。 ●生物多様性への影響 放置された竹林では、タケが密集することで、林内が暗くなる。その過程で、タケより樹高の低い樹種は育ちにくくなる。下草も生えず、植生が単純化される。この結果、鳥類や昆虫類の種数も減少し、生物多様性の低下を招く。 昆虫類が居なくなり、タケノコの時期だけ猪が来る程度になると言われている。 ●水源涵養機能への影響 竹林では地表約0.3mに地下茎が集中するため、雨水が地中深くまで浸透しないことで、森林の持つ水源涵養機能への悪影響が考えられる。ただし、調査・研究不足 ●土砂災害。土壌崩壊への影響 放置された竹林では、地下茎が枯死し、また林床の植生が少ないことから土砂災害、土壌崩壊などの防災面で危惧されている。ただし、調査・研究不足 過密になった竹林は林床の植生がないため、表土が硬くなり、保水力がない。 ●農業への悪影響 モウソウチクは開花すると大量の実をつけることから、ネズミの大発生が心配となる。なお、マダケやハチクは一斉開花しても実をほとんど結実させないため、ネズミの大発生による二次災害は起きない。 モウソウチクの実は、小麦ほどの栄養価があるため、ノネズミが大繁殖する。そして笹の実を食い尽くした後、山の木々の根元をかじって枯らしたり、農作物を食い荒らしたりするなどの被害が起きた。 昭和10年(1935年)に静岡県箱根でメダケ(箱根竹)が一斉開花結実したときは、数千ヘクタールの森林が全滅したとのこと。その後、集団移動で芦ノ湖を泳ぎ渡ろうとして、レミングの法則と同じ事が発生。深良用水の水門や小田原市の水道水の取水口がネズミの死骸で詰まり、大問題になった記録が残っている。 |
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【地下茎の比較】
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増加した理由 竹製品からプラスチック製品への転換により、竹の需要が減少した。 中国産輸入タケノコの増加でタケノコ栽培からの撤退による放棄 |
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竹林の分類
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