きこりの森林・林業の教科書


③生活を守る森林って何?

概要 森林の機能 保安林制度 治山 生活を守る樹木 流木対策
保安林の種類
補助金申請
導入の必要性
治山技術
肥料木
根系別
耐潮性
耐風性
耐火性

保安林制度 


 土砂災害だけでなく、日常生活を守る上で、森林は機能しています。安定した水の供給や、雪崩防止、飛砂防止、高潮被害の防止、健康を維持出来る森林等です。これらを保安林と呼んでいます。農林水産大臣か都道府県の知事が、特的の公共目的を達成するための森林として指定します。このため、森林所有者が勝手に伐採出来ないや地形を勝手に変えることが出来ない等、利用に規制がかかっています。
 その一方で、保安林に指定されれば、保安林の土地の固定資産税、不動産取引税、特別土地保有税は、免除されます。また、相続税や贈与税を軽くしてくれます。
 さらに、伐採後は植栽する義務があるのですが、造林補助金を優先的にもらえます。また、日本政策金融公庫からの融資の時に、優遇されます。


次の17種類あります。

保安林の種類 内容
水源涵養保安林
流域保全上重要な地域にある森林の河川への流量調節機能を安定化し、その他の森林の機能とともに、洪水、渇水を防止する他、農業用水や生活用水などを確保したりします。
土砂流出防備保安林
下流に重要な保全対象がある地域で土砂流出の著しい地域や崩壊、流出のおそれがある区域において、林木及び地表植生その他の地被物の直接間接の作用によって、林地の表面侵蝕及び崩壊による土砂の流出を防止します。
土砂崩壊防備保安林
崩落土砂による被害を受けやすい道路、鉄道その他の公共施設等の上方において、主として林木の根系の緊縛その他の物理的作用によって林地の崩壊の発生を防止します。
飛砂防備保安林
海岸の砂地を森林で被覆することにより飛砂の発生を防止し、飛砂が海岸から内陸に進入するのを遮断防止することにより、内陸部における土地の高度利用、住民の生活環境の保護をはかります。
防風保安林
林冠をもって障壁を形成して風に抵抗してそのエネルギーを減殺し、これを防止撹乱することにより風速を緩和して風害を防止します。
水害防備保安林
河川の洪水時における氾濫にあたって、主として樹幹による水制作用及びろ過作用並びに樹根による侵蝕防止作用によって水害の防止軽減をはかります。
潮害防備保安林
津波又は高潮に際して、主として林木の樹幹によって波のエネルギーを減殺するほか、空気中の海水塩分を捕捉して被害を防止します。
干害防備保安林
洪水、渇水を防止し、又は各種用水を確保する森林の水源涵養機能により、局所的な用水源を保護します。
防雪保安林
飛砂防備や防風保安林と同様の機能によって吹雪(気象用語では「飛雪」といいます。)を防止します。
防霧保安林
森林によって空気の乱流を発生させて霧の移動を阻止したり、霧粒を捕捉したりすることで霧の害を防止します。
なだれ防止保安林
森林によって雪庇の発生や雪が滑り出すのを防いだり、雪の滑りの勢いを弱めたり、方向を変えたりする等により雪崩を防止します。
落石防止保安林
林木の根系によって岩石を緊結固定して崩壊、転落を防止したり、転落する石塊を山腹で阻止したりすることで、落石による危険を防止します。
防火保安林
耐火樹又は防火樹からなる防火樹帯により火炎に対して障壁を作り、火災の延焼を防止します。
魚つき保安林
水面に対する森林の陰影の投影、魚類等に対する養分の供給、水質汚濁の防止等の作用により魚類の棲息と繁殖を助けます。
航行目標保安林
海岸又は湖岸の付近にある森林で地理的目標に好適なものを、主として付近を航行する漁船等の目標となって航行の安全をはかります。
保健保安林
森林の持つレクリエーション等の保健、休養の場としての機能や、局所的な気象条件の緩和機能、じん埃、煤煙等のろ過機能を発揮することにより、公衆の保健、衛生に貢献します。
風致保安林
名所や旧跡等の趣のある景色が森林によって価値づけられている場合に、これを保存します。




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