きこりの森林・林業の教科書

目次


⑨木材を使う前に
 製材機械の紹介
  どのような製材機械があるか
 木材の性質
 用途別樹種の紹介
  日本古来の樹種の使い方

製材とは
製材とは、原木から、柱・梁・土台等の構造材、床・天井等の内装材、扉・窓枠等の建具材を含む建築資材を作り出す作業です。


製材機械

製材の道具は、歴史的には、黒曜石を使ったノコギリ、
ノコギリの歴史

年代
紀元前6000年 南フランスからは旧石器時代の燧石製の鋸
紀元前1500年 古代エジプトでは青銅・銅の鋸を使用していた。
古代バビロニアの都市シュメールやウルからは、黒曜石の鋸を使用していた。
紀元前800年 メソポタミアで鉄製を使用
紀元前350年 ギリシャであさり付き鋸が使用。
縄文時代 刃のギザギザに欠けた石器
堅い魚の骨の突起物で肉や草を切るのに使用。
弥生時代 大陸からの亡命者が鉄斧を普及
石斧が姿を消す。
古墳時代 紀元4世紀頃、装飾具を磨くためのヤスリのようなノコギリが登場
飛鳥・奈良時代 仏教伝来と共に、木工具が発展する。


ノコギリの種類

横挽鋸
よこびき
木目に対して直角に切断する時に使用する。
縦挽鋸
たてびき
木目に対して平行に切断する時に使用する。
縦横斜挽鋸
万能刃
横挽き用の刃の一部に縦挽き用の刃があり、縦横どちらの切断が可能。
合板等、木の繊維を交互に貼り合わせている木材を切断する時に使用する。
両刃鋸 のこ身の両側にそれぞれ横挽きと縦挽きの刃を備えている。
胴付鋸
導突鋸
のこ身が薄く、刃のピッチが短いため精密細工に使用する。
のこ身が曲がらないよう背金と呼ばれる補強板が付いている。
廻挽鋸
引回鋸
円や曲線状のカット、切り抜きの時に使用する
折り込み鋸 軽量で携帯や収納に優れたのこぎりで、主に剪定に使用する。
ダボ切り鋸
釘挽鋸
アサリ(刃先の広がり)がなく、飛び出た木材、木釘、埋木(ダボ)を切断する時に使用する。
面に傷を付けず平らに仕上げる事が出来る。
糸鋸
弦架鋸
つるかけ
糸のように細い刃を、弓状のフレームの両端に取り付けて使用する。
複雑な曲線のカットや切り抜きが可能。
替え刃には、木材用、金属用、ガラス等がある。
用途別樹種

国産材 外材
構造材 土台 カラマツ
コウヤマキ
ツガ
ヒノキ
ヒバ(アスナロ)
クリ 米ヒバ
米檜
米栂
縦架材
(柱・束)
コウヤマキ
スギ
ツガ
ヒノキ
ケヤキ 米栂
米ヒバ
米杉
シトカスブルース
米檜
ホワイトウッド
欧州アカマツ(欧州材)
欧州アカマツ(北洋材)
横架材
(梁・桁・同差・大引)
アカマツ
カラマツ
スギ
ヒノキ
米松(ダグラスファー)
米栂
欧州アカマツ(北洋材)
欧州アカマツ(欧州材)
造作材 内部造作
(敷居・鴨居・長押
 ・その他雑造作)
エゾマツ
カラマツ
コウヤマキ
サワラ
スギ
ツガ
トドマツ
ネズコ(クロベ)
ヒノキ
ヒバ(アスナロ)
ヒメコマツ、ゴヨウマツ
モミ
米杉
米松(ダグラスファー)
シトカスブルース
エンゲルマンスブルース
ベイトウヒ
米栂
米ヒバ
ビーオーシーダー
ベイヒ
レッドウッド
センペルセコイア
アカスギ
ベニマツ、チョウセンゴヨウ
北洋エゾマツ
欧州アカマツ
アガチス
イエローメランチ
ホワイトメランチ
レッドメランチ
カプール(カポール)
クルイン
チーク
ラミン
外部造作
(デッキなど)
ヒノキ
スギ
カラマツ
ヒバ、アスナロ
クリ 米松(ダグラスファー)
米ヒバ
米杉
ウリン
セランガンバツ
イペ
ジャラ
チーク
床材・壁材 ヒノキ
スギ
サワラ
カラマツ
ネズコ
ヒバ、アスナロ
ヒメコマツ、ゴヨウマツ
ツガ
コウヤマキ
イタヤカエデ、カエデ
ミズメ
マカンバ
アサダ
クリ
ブナ
アカガシ
ミズナラ、ナラ
イスノキ
タブノキ
サクラ
米杉
ノーブルファー、ベイモミ
欧州アカマツ(北洋材)
欧州アカマツ(欧州材)

チーク
ウリン
イエローメランチ
ホワイトメランチ
レッドメランチ
カプール(カポール)
クルイン
羽柄材 垂木・母屋・根太・筋交 ヒノキ
スギ
カラマツ
アカマツ
米松(ダグラスファー)
米栂
米檜
米ヒバ
北洋エゾマツ
北洋トドマツ
欧州アカマツ(北洋材)
欧州アカマツ(欧州材)
下地材 合板類基材 スギ
カラマツ
米松(ダグラスファー)
北洋カラマツ
イエローメランチ
ホワイトメランチ
レッドメランチ
カプール(カポール)
クルイン
その他雑下地 スギ
トドマツ
カラマツ
アカマツ
米松(ダグラスファー)
米栂
北洋トドマツ
北洋エゾマツ
欧州アカマツ(北洋材)




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